
HSPであることを誰かと共有して理解し合いたい!
HSPについて色々な人の考えを知りたい!
こんなお悩みを、HSP気質で生きづらさを抱えながらも、現在は快適に暮らす私が解決します。
- 「HSPであること」や悩みを人と共有する際に気をつけたい3つのこと
HSPであることを知って、様々な場面で「誰かに知ってもらいたい」「気持ちを分かり合いたい」と感じますよね。
特に家族や、友人、SNSを通じて知り合った人々とは、意見交換をする頻度も高いかも。

…ですが、ちょっと待ってください。
「HSP」という概念は、まだまだ情報が錯綜している部分もあり、広く世間に浸透しているともいえません。
だからこそ、誤解のないよう、人と共有することで傷つくことのないように…。
事前におさえておきたい観点をまとめました。
▶参考|HSPとは繊細で敏感気質な人。特徴を分かりやすく解説します。
「HSPであること」を人と共有する際に気をつけておきたい観点
大きく、3点あります。
- HSPに明確な診断基準はない
- HSPのことを伝えても思ったように理解されない場合もある
- HSP気質による苦しみや生きづらさの程度は人それぞれ

順番にみていきましょう!
その①|HSPに明確な診断基準はない

HSPには、明確な診断基準は存在しません。
もちろん、「HSP診断」や「セルフテスト」は存在します。
でも、医学的にはHSPという概念は存在しないんですね。
あくまでも現在は、心理学に限ったお話で。
診断書をもらうにも、「HSPだから」という理由でもらうことはできませんでした。
▶参考|HSPの診断書を病院でもらう方法|周囲の理解や休職を望むあなたへ。
これが何を意味するかというと、
- 人により見方の幅が大きく誤解も起こりやすい。
- 病気ではないのに、病気の症状との区別もつきづらい。
ということです。
HSP気質は確実に存在するけれども、あくまでも「曖昧さを含む概念である」ことを理解しておく。
これだけで、自分と考え方の異なる他者を受け入れられない気持ちは激減します。
また、たとえ他者に自分の考えが受け入れられなくとも
「自分の考えが必ずしも間違っているとも言い切れない」
と思えます。

自分が感じていることは、あくまでも事実ですから。
自信を持っていいんですよね。
その②|HSPのことを伝えても思ったように理解されない場合もある

「伝言ゲーム」が成り立つのは、
人から人へ物事を伝達する時に「そっくりそのまま」伝わることはない
からですよね。
人に何かを伝える時には、大まかな内容や気持ちは伝わっても、「完璧に自分の思い通りに」伝わることなんてありません。
感情の込め方も異なるし、細かなニュアンスまで完璧に伝わることはないと言えるでしょう。
それはたとえ、親や恋人であったとしても同じこと。

親しい人にこそ理解を求めたいところですが…
▶参考|【孤独感】「HSP」が家族|恋人|親に理解されない場合の対処法まとめ
また、同じHSP気質を持つ者同士で共感できる部分が数多くあったとしても、経験も異なれば価値観も異なるはず。
「HSPである」という共通点は非常に心強いものですが、それだけに頼り過ぎてしまうと、違和感が生じる原因にもなりかねません。
あくまでも自分は自分。他人は他人。
HSP気質を持たない人からしたら、なおさらです。
思ったように理解されることがなくても、「ある意味当たり前のことなんだ」と捉えておきましょう。
れだけで、少し気がラクになることもあるんですよ。

しんどい時に「ああ、理解されないんだ」と悟ると、大ダメージを受けてしまいがちですから…
▼様々な人と関わる機会が多い方はコチラ
HSPをわかってほしいと願うあなたへ。理解してもらえないのは当然です。
その③|HSP気質による苦しみや生きづらさの程度は人それぞれ

「HSP気質と持つ」と一括りに言っても、考え方もHSPに関する知識も異なる人同士。
Aさんにとっては「ある症状」が「HSP気質に起因するものだ」と捉えられたとしましょう。
でも、Bさんからすればまるで「その症状をHSP気質が原因だとするには違和感がある」と捉えられる場合があるんです。

どういうことか。例を交えつつみていきましょう。
例えば「HSPだからうつになる」という主張。
しばしば耳にしますが、この主張に対する考え方も様々でしょう。
ある人はこう言います。
たしかに、HSP気質を持つ人は感受性豊かで、刺激も受けやすい。
でも、本当の自分に合わない場所でストレスを多く感じ続けていたら、誰でもうつにはなり得る。
つまり、環境が整っているかどうか次第であって、「HSPだからうつになる」という主張には違和感がある。
でも、散々抑うつ症状で苦しんできた人が「自分はHSPである」と知ったら。
HSPの気質を調べれば調べるほど、自分の「うつ」の症状と密接に関係していると感じたら。

「HSPだからうつになる」と言いたくもなるでしょう。
▶参考|「何でもHSPのせいにする」のは間違いじゃない!違和感の正体とは
▶参考|HSPは万年「適応障害」予備軍?仕事に人間関係に…大変すぎる。
なので私は、こう思います。
たしかに「HSPだから」直結するわけではない。
それに上述のように、本当の自分でいられない場所で強いストレスを受け続けていたら、誰でもうつにはなり得る。
ただ、「うつになりやすい」のは一理あるのかもしれない。
HSP気質を持つ人は少数派であり、DOESの気質があいまって、「悪いストレスを受けやすい場所」がHSPの場合にはあまりに多くなりがちだから。
家庭でも仕事でも学校でも、自分に合う環境をいかに整えられるかが本当に大切だ、という意見には違いがないんですね。
…考えてみると、
「HSPだからうつになる」と主張する人は、ただ気持ちを共有したかっただけなのではないでしょうか。
「否定された」という感情にも繋がってしまいかねないので、非常に気になりました。
▶参考|繊細なHSPが他者から「否定された」と感じるときの対処法
苦しみや生きづらさを感じる度合いがあまりに高ければ、HSPという概念に救いを求めたくなることもあるんです。
「HSPだから」という表現の仕方ひとつをとっても、様々な思惑や感情が言葉の裏には潜んでいるんですね。
- 意見を受け取る時には、その気持ちを汲み取れるように。
- 意見を発信する時には、誰かにとっての違和感を取り除けるように。

あまり慎重になり過ぎても何も言えませんが、念頭に置いておくだけで随分スムーズな意見交換ができる気がしませんか?
もしかしたら、少々言葉尻を捉えているように思えるかもしれません。
ですが、こういった些細なところが、話し合いや気持ちの共有においては非常に重要なんですよね。
気持ちを共有し合う場合には、お互いに
「HSP」という言葉に対する認識が異なるのだ
ということを理解しておくと良いと言えそうです。
「人と共有する」のは、HSPと上手に付き合っていきたいから。

どうにも自分の気持ちがうまく伝わらない。
気持ちを理解してくれる人が身近に増えて嬉しい!
他者とHSPについての考え方を共有していく過程では、様々な気持ちを味わうことになると思います。
もちろんポジティブな気持ちもあれば、ネガティブなものも。

私自身、本当に様々な感情を味わってきました。
こうした中で忘れないようにしておきたいのが、以下の点です。
人と共有することで得たいのは、
- 自分だけではないんだという安心感だったり
- HSPについての深い理解に基づく納得感だったり
- HSP気質を理解され、自分と周りの人々が気持ちよく生活できる環境
なんですよね。
なので、
人と共有することで傷ついたり疲れを感じてしまっては本末転倒なんです。
人とHSPを共有する上では、この本来の目的を、どうか見失わないよう。
「繊細さは武器だ」と感じられるほどに快適な生活を、つくり上げていきましょう。

一緒にパワーアップしましょう。
一歩ずつ地道に、です。
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